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外岡秀俊 3.11後の世界

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help RSS  在宅の人々は

<<   作成日時 : 2011/12/09 17:07   >>

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 2011年12月9日(金)記

 12月6日から今日まで、岩手と宮城を回り、仙台に着いた。この間のことを、順次ご報告したいと思う。

 6日には盛岡市で、岩手地方自治センターの久保田晴弘理事長にお目にかかった。以前県議を務めたことがあり、今は花巻に住みながら、ここ十年ほどは介護について調べてきた。

 今回の東日本大震災でも、久保田さんが真っ先に気になったのが、在宅で介護を受けていたお年寄りのことだったという。

 宮古、釜石、大船渡、陸前高田の4市の担当者とあって実態を聞こうとしたが、まったく情報がない。介護認定をされた方々のどのくらいが亡くなったのか調べようとしても、そのデータはないのだという。

 陸前高田では住民基本台帳も流されてしまったし、台帳が残っていても、認定記録は記録されていない。住民登録から年齢を割り出し、介護担当者に聞くしかないが、担当者が異動になっていたり、住民のお世話に追われてその余裕がなかったりで、調査は遅々として進まないのだという。

 介護の事業所には記録があるが、個人情報保護法がネックとなり、その情報を照合ですこともできない。

 施設に入っている人はわかるが、在宅の要介護者がこの震災でどうなったのか、今も不明だ。来年4月には、保険料を決めるための基礎データを揃えなければならないので、3月末までにはある程度の実態がわかるのでは、と久保田さんは期待している。

 自宅で介護を受ける人々が急増している時代に、震災や災害などで、どのようなことを配慮しなくてはならないのか。その対策をとる意味でも、今回の震災での実態調査は欠かせないだろう。

 久保田さんによると、避難所に入った人は、介護度が高くなっていく傾向にあったという。施設への入所希望者が多いが、震災前から、施設は足りない状態が続いていた。仮設住宅に入ってから、とりわけ認知症の対策は急務だ。釜石では、平田地区の仮設にケアができるモデル施設を設け、介護をする方針だが、すべての仮設にこうした施設があるわけではない。仮設に入って介護度があがったり、認知になったりするケースなど、外からは見えにくい
人々への配慮が、これからいよいよ必要になってくるだろう。

 お年寄りだけの世帯の場合は、独力で家を再建するのは難しい。多くは施設に入所するか、公営住宅への入居を希望するという。

 「若い世代は、自力で家を再建したいと思うだろう。しかし、子どもたちの世代が郷里に帰ってこなければ、コミュニティを再生することは難しい」と久保田さんはいう。

 今は4人で1人のお年寄りを支えているが2050年には1人で1人のお年寄りを支える社会になる。

 カギになるのは、今の中学生や高校生の世代だ。彼らが帰ってこられる社会、帰りたくなる故郷にできるかどうか。それが10年後、20年後の岩手の「復興」を左右するだろうという。

 「そのためには、彼らの意見や声に耳を傾ける必要があると思う」と久保田さんはいう。

 その指摘には、はっとさせられた。「復旧」といえば現状回復を思い浮かべるが、10年後、20年後に若者たちが地域の中核にならなければ、コミュニティはどんどん衰退していくだろう。若者達にとって魅力的な地域に再生するという視点が、復興には欠かせない、と感じた。



 



 
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