●仮設住宅の建設が始まり、被災地の活動も徐々に変化をしています。
仮設住宅入居についての必要備品の準備や手続き等の仲介、スロープ等の確認作業のニーズが上がっています。
生活物資や人のニーズも、緊急的なことだけでなく、ある程度生活を満足させるための物が必要になってきました。
陸前高田では、障害児の療育活動の再開に向けての設備(楽器など)の要望が出ていて対応中です。
自衛隊の引き上げに伴い、自炊するための電気釜という要望もあります。
●訪問サービスは震災以前のことも含めて対応
岩手県ではもともとの福祉サービス基盤が弱く、中でも沿岸部が立ち遅れている恐恐です。県が公開している自立支援サービス事業者一覧を見ても、訪問系のサービス事業者の少なさに驚いています。社会福祉協議会のみ、あるいは高齢者の事業所がついでに行っているサービスくらいしか見当たりません。
現在、宮古で1件、山田町で1件、大船渡で1件の計3件については、継続して人を派遣していますが、ヘルパー、移送サービスなど、本来なら通常の体制で派遣してもらえるはずのサービスといえます。
(ただ通院に対する移送サービスが必要になったのは、病院が流されて通う距離が遠くなったためですが)
今日も大船渡と、大槌町の方の定期的な支援があり、メンバーはそれを中心に活動しています。
●ニーズが埋もれている?
陸前高田で県の職員さん、相談支援員さんをはじめ、関係者が集まるということで、同席をさせていただきました。
こちらでは、紙データで残っていた障害者手帳、療育手帳所持者のうち、沿岸部に住んでいた人の安否確認、ニーズ調査はすべて終えたということです。
しかし「ゆめ風さんにつなぐようなニーズはあがっていません」といわれ、ただただびっくり。
町は役所も含め壊滅的なダメージ。視覚障害者の方から「情報が欲しい」とインターネットが出来るノートパソコンを届けたり、聴覚障害児を持つ母親から、「電気がまだ回復しないので、何とか発電機を準備できませんか?」など、緊急支援とはいえないまでもニーズはいろいろとあって対応しています。
宮城では外出介護の要請が少しずつ増えています。ただあきらめている人が多いのではと推察されます。
●親戚等への避難
ライフラインが回復していない中、県内、県外の親戚宅に避難している方が多いという情報があります。
実態をつかむのは難しいけれど、仮設住宅にスロープが付いていたりするのをかなり見かけますので、今度そういう人たちも含め仮設住宅が建ってから、親戚の家を出てくる人が増えてくると予想されます。
活動として仮設住宅の調査と、「支援をします」ビラの配布が始まっています。
theme : 東北地方太平洋沖地震義援金、災害援助
genre : 福祉・ボランティア